長期間に安定して働いてくれる人材を採用したいと考え、主婦採用に踏み切る方も多いでしょう。
とはいえ、学生やフリーターとは採用方法や採用時の注意点も異なることを理解しておく必要があります。
本記事では、働き先を探している主婦のタイプ、主婦採用の注意点について解説します。
主婦採用を始めたい方や思うように主婦を採用できない方は、ぜひ参考にしてみてください。
働き先を探している主婦のタイプ
主婦を採用する際に押さえておかなければならないのは、3つのタイプがある点です。
それぞれのタイプによって働き方や仕事探しの条件が変わるため、どのようなタイプの主婦を求めているのか理解しておく必要があります。
育児を中心に考えている主婦
最初に紹介するタイプは、自身が20代〜30代で0歳〜12歳の子どもがいて、働きたいけど育児を中心に考えている主婦です。
小学生高学年までの子どもがいる場合、日々の家事に加えて、土日は育児や幼稚園・学校の行事への参加があるため、シフトに入れない可能性が高いです。
また、子どもが発熱や怪我をして、急遽シフトに入れなくなるケースも珍しくありません。
勤務時間は15時や16時までを希望するケースが多いですが、働く意欲が高い方なら週3日〜5日働いてくれる方もいます。
育児と仕事を両立させたい主婦
小学生高学年や中高生になった子どもは部活動をするため、帰宅時間も遅くなります。
また、幼い子どもがいる主婦と比べると、子ども都合の欠勤や早退が減少するので、17時頃まで安定的に働いてくれる可能性が高いでしょう。
なお、扶養に入っている主婦の場合、年収を103万円以下に抑えたい方も多くいます。扶養から外れないようにシフトを組む必要があります。
子育てを卒業してたくさん働きたい主婦
子どもが大学生や社会人に成長すると、時間に余裕ができやすくなるため、週5日で朝〜夕方までたくさん働く主婦もいます。
さらに人生経験が豊富な方も多いので、一緒に働く従業員のまとめ役や良き相談相手として頼りにできるでしょう。
貴重な戦力ですので、職場に不満を抱えて離職されないように、コミュニケーションを積極的に取ることをおすすめします。
主婦を採用するメリット
学生やフリーターではなく主婦を採用したいと考えている企業も多いでしょう。主婦を採用するメリットについて紹介します。
年度が変わってもそのまま働き続けてくれる人が多い
主婦は年度変わりをきっかけにほかのアルバイトを探す方は、多くありません。
「長期的に同じ家で住むつもり」「収入よりも長く働きやすい環境が良い」と考える方が、学生やフリーターよりも多いからです。
特に、子育てや家事をしながら、何度もアルバイトを探すのは手間がかかります。
子どもの年齢が上がってくると、シフトに入る日数や時間を増やしてくれる主婦も多くなるでしょう。
長い時間をかけて育成することで、代わりのきかない戦力になる可能性があります。
早朝やお昼などでもシフトに入ってくれる
専門学校や大学に通っている学生の場合、勉強をするために早朝やお昼の時間にシフトに入ってくれない可能性があります。
特にテスト期間中は、シフトに入ってくれる時間が激減するため、シフトの調整に苦労するでしょう。
しかし、主婦であれば、早朝やお昼も積極的にシフトに入ってくれます。加えて、長期間シフトに入れないことは、あまりないので、シフトを組みやすくなるでしょう。
また、以下のように短時間勤務を希望している主婦も多くいます。
- 早朝だけなら働ける
- 子どもが帰ってくる夕方までに少しだけ働きたい
- 午前中だけ働きたい
忙しさを見ながら柔軟にシフトの調整がしやすいでしょう。
社会人経験があるので指導がしやすい
主婦は専門学校や大学卒業後に新卒で働いた経験がある方や複数の勤務先でアルバイトやパートとして働いた経験がある方もいます。
社会人経験のない学生や社会人経験が必ずしも豊富とは言い切れないフリーターと比べると、社会人としての基礎的なマナーや言葉の使い方を教える手間がかかりません。
そのため、学生やフリーターよりも無断欠勤や遅刻をする方は少ないでしょう。
アルバイトやパートの教育にあまり時間をかけられない企業であっても、主婦なら採用がしやすいといえます。
主婦を採用するデメリット
主婦を採用する場合でもデメリットはあります。採用後に後悔しないために、事前にデメリットも理解しておきましょう。
家庭の事情で欠勤や遅刻早退をすることがある
主婦は、家事や育児と両立して働く方が大半のため、急遽、家庭の事情で欠勤・遅刻・早退をしなければならないケースは決して珍しくありません。
あらかじめ多く人員を採用していれば、代わりにほかのアルバイトやパートに出勤をお願いできます。
ただ、予算や教育体制の都合で多くの人員を採用できない企業の場合は、対応が難しくなります。
主婦を採用する場合は、急遽出勤できなくなったとしても対応できるように職場環境を整えておいた方が良いでしょう。
家庭を重視するので働けない時間帯がある
子どもや夫といった家族のいる主婦が多いため、どうしても夕方以降や土日祝日はシフトに入れない方もいます。
採用される側も、家族がいても働きやすい職場を求めているため、シフトを組む際には注意が必要です。
主婦の方に業務を任せすぎたりシフトを満遍なく入れすぎたりすると、離職の原因になりかねません。
希望がなければ、あまり長時間勤務させすぎないようにしましょう。
主婦を採用する際に注意すべきポイント
これから主婦を重点的に採用する場合は、いくつか注意すべきポイントがあります。主婦採用を成功させるために、把握しておきましょう。
家庭と両立しやすい環境を作る
多くの主婦は、家事・育児と仕事を両立させたいと考えています。
厚生労働省が発表した「仕事と育児等の両立支援に関するアンケート調査報告書」によると女性(非正社員)の場合、希望する両立のあり方として以下の図のような傾向があります。
出典:厚生労働省
末子が2歳になるまで(1歳以降)になると、全体の4分の1前後を占める回答が「短期間勤務で働きながら子育てをする」です。
したがって、子どもが小学校中学年になるまでは、仕事が負担にならないように配慮した方が良いでしょう。
具体的には急なシフトの交代が可能になるように、少し多めに人材を採用しておくことです。特に同じく子どもがいる主婦を複数人採用していれば、急な都合で休んでも負い目を感じにくくなります。
あらかじめシフト交代が必要になった場合のルールも決めておけば、安心して働きやすいでしょう。
ブランク期間があるので丁寧に指導する
主婦は社会人経験のある方が多いですが、結婚や出産を機に退職した場合、しばらく働いていない可能性があります。
ブランク期間が長くても、安心して働くことができるように、マニュアルを充実させたり研修を実施したりするなど指導は丁寧に行いましょう。
どんなに経験や実績がある方を採用する場合であっても、いきなりお客様の相手をしてもらうなど負担のかかる業務を任せないようにすべきです。
勤務初日から安心して働いてもらうために、最初は丁寧に指導しましょう。
勤務地から近い方を重点的に採用する
主婦の多くは、家事や育児との両立を図るために、自宅から近い場所で働きたいと考えています。
主婦採用をする場合は、自宅が勤務先に近い方を重点的に採用した方が定着率は高くなります。
求人広告を出す際は、必ず有名な媒体が良いとは限りません。地域に密着した求人媒体の方が安く効率的に主婦採用ができる可能性があります。
主婦が魅力を感じる労働条件を提示する
求人広告を出しても主婦からの応募数が少ない場合は、求人広告に以下のような魅力を感じる労働条件を提示すべきです。
- シフトの融通が利きやすい
- 主婦が多い職場なので、突然の欠勤や遅刻早退にも対応しやすい
- 簡単で未経験でもできる業務内容
- 短時間勤務が可能
- 扶養控除内OK
また、労働条件だけでなく、それとなく主婦が働きやすいことがイメージできる点もアピールしておきましょう。
たとえば、求人広告に使う写真に職場や主婦が働いていることをイメージできる写真を掲載すると効果的です。
労働条件や求人広告の見せ方を見直すだけで、主婦からの応募人数を大きく増やせる可能性があります。
まとめ
採用した主婦のタイプによって、働ける時間や曜日、子ども都合での欠勤・遅刻早退のリスクがある点は把握しておきましょう。
また、求人広告の見直しや定着率アップのために主婦が働きやすい環境作りも重要となります。
なお、主婦採用を効率的に進めたいのであれば、採用管理システムの導入を検討しましょう。
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