アルバイトの募集方法といえば、街のフリーペーパーや求人サイトを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし近年では、超短期の採用に適した「アルバイトマッチングアプリ」や、自社サイトを使って募集する「オウンドメディアリクルーティング」など新たな手法も登場しています。選択肢が増えているからこそ、自社がターゲットとする人材を効果的に集められるのはどの方法か、見極めることが大切です。
本記事では、アルバイト募集の方法について「定番」から「最先端」のものまで幅広く紹介します。アルバイト募集の効率を高めるためのポイントも解説しているので、採用アプローチを見直したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
定番のアルバイト募集方法
まずは定番ともいえる、従来からあるアルバイト募集の方法について、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
求人サイト
求人サイトで募集をかけるメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・広告費用をかければすぐに募集可能 ・精度の高いターゲティングが可能 ・多数の応募者がサイトを訪れる |
デメリット | ・採用有無にかかわらずコストがかかる ・媒体ごとに進捗管理が必要 |
広告出稿の費用はかかりますが、予算次第で大規模かつスピーディーに募集をかけられるのが魅力です。多様な求人サイトがあるため、自社のターゲットとする人材が多く集まる媒体を選定できれば、コストパフォーマンスも高められます。
一方、広告出稿のコストがかかる点、複数媒体を利用している場合は管理が煩雑になる点はデメリットです。採用管理システムを使って一元管理をするなど、工夫が求められます。
フリーペーパー
フリーペーパーを利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・近隣住民に届きやすい ・大きなコストがかからない |
デメリット | ・掲載期間が短い ・掲載内容の微調整ができない |
フリーペーパーは、2万円前後から掲載できるというコストの安さに加え、近隣に住む住民に届きやすいことなどがメリットです。徒歩や自転車での通勤圏内で採用したい場合は、利用を検討すべき募集方法だといえます。
一方、掲載期間が1週間程度~と短い点や、発行されてしまうと掲載内容を調整できない点などはデメリットです。反応を見て内容を改善していくというのは難しいでしょう。
ポスティング・折り込みチラシ
ポスティング・折り込みチラシを使ってアルバイトを募集するメリット・デメリットは、以下のとおりです
メリット | ・近隣住民に届きやすい ・大きなコストがかからない ・目に留まりやすい |
デメリット | ・効果が一時的 ・ターゲット層が限られる |
フリーペーパーと同様、近隣住民に届きやすい点はポスティング・折り込みチラシのメリットです。ポストを開けてさえもらえば、目に留まる可能性は高いでしょう。
一方、配布したタイミングしか広告効果を期待できない点や、ターゲット層が限られる点には注意が必要です。特に、若年層はチラシを見る習慣があまりありません。主婦層やシニア層をターゲットとするのであれば、検討する価値はあるでしょう。
店頭ポスター
店頭ポスターを利用するメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | ・ほとんどコストがかからない ・応募者が店舗のことをある程度理解している ・近隣からの応募が多くなる |
デメリット | ・応募のタイミングが読めない ・利用客にしかリーチできない |
店頭ポスターによる募集なら、印刷代以外にコストがかかりません。また実際に店舗を利用した顧客からの応募が多くなるため、採用後に「思っていた業務とちがった」といったミスマッチが発生しにくいのもメリットです。
一方、大きな宣伝効果は期待できないため、どのタイミングでどの程度応募がくるかは予想できません。店舗を訪れた利用客にしかリーチできない点もデメリットといえます。
ハローワーク
ハローワークを利用してアルバイトを募集するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用コストがかからない ・助成金が出る場合もある |
デメリット | ・掲載手続きに手間がかかる |
ハローワークなら、手続きをすることで無料で求人情報を掲載してくれます。また、場合によっては助成金が出る場合もあります。
しかし、公的な施設であることからも掲載手続きに手間がかかる点はデメリットです。事業所登録や申し込み手続きなど、その他の方法と比較すれば募集開始までに時間がかかるでしょう。
学校内の掲示
学校内の掲示を利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用コストがかからない ・応募者の特徴が絞られる |
デメリット | ・掲載手続きに手間がかかる ・応募者数の予測が難しい |
大学などに掲載依頼をすれば、無料で掲載してもらえるケースが多いです。学校の特徴から、どのような応募者が多いかある程度予測することも可能です。
しかし、キャリアセンターなどを通じた手続きには手間がかかるほか、応募者数は掲載期間や掲載位置次第であるため予測が難しい点はデメリットといえます。
スタッフからの紹介
スタッフからの紹介を利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用コストがかからない ・ミスマッチが発生しにくい ・定着率が高い |
デメリット | ・紹介手続きに手間がかかる ・スタッフに働きかける必要がある |
「リファラル採用」と呼ばれる既存スタッフからの紹介であれば、広告掲載などの費用がかかりません。そのうえ、スタッフは職場の様子や応募者の性格を把握したうえで紹介しているため、ミスマッチが発生しにくいのもメリットです。
一方、紹介手続きに手間がかかる点や、スタッフに「よい人材がいたら紹介してほしい」と働きかける必要がある点はデメリットです。採用管理システムを使って紹介者・応募者のデータをひもづけたり、Webページを使って応募手続きを簡略化したりといった工夫が大切になります。
パチンコホール「マルハン」では、そのような課題を採用管理システムの「ビズプラ採用管理」のリファラル採用機能を使って解決しました。採用3カ月後の定着率が通常よりも20%ほど高くなりました。
↓↓こちらの記事も参考にしてください
≫ アルバイトはリファラル採用がおすすめ?メリット・デメリットや導入時の課題を解説
最先端のアルバイト募集方法
求人検索サイトやフリーペーパーなど、定番の採用方法に加え、近年ではアプリやSNSを使った新たな募集方法が登場しています。
求人検索エンジン
求人検索エンジンとは、Indeedや求人ボックスなど、インターネット上にある求人情報を集めて掲載するシステムのことです。登録すれば、企業の採用ページからも情報が吸い上げられ、サイト上で検索した際にヒットするようになります。
求人検索エンジンでアルバイトを募集するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・無料で掲載される ・サイト利用者が多い |
デメリット | ・登録、更新に手間がかかる ・優先的に表示してもらうには費用がかかる |
Indeedなどは非常に利用者が多く、登録するだけで無料で求人情報が掲載される点は大きなメリットでしょう。
一方、登録や情報の更新に手間がかかる点はデメリットです。また、求人情報を掲載している企業数も膨大であるため、自社の情報が埋もれてしまいがちです。より多くの募集を集めるためには、コストをかけて優先表示してもらう必要があります。
アルバイトマッチングアプリ
アルバイトマッチングアプリとは、恋人を探すマッチングアプリと同じように、アルバイト先を探す「求職者」と働き手を探す「企業」をマッチングさせるサービスです。ただし、1日単位など超短期の採用に利用されることが多いです。
アルバイトマッチングアプリを利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・スピーディーに採用できる ・一時的な埋め合わせに利用できる |
デメリット | ・応募者の質にばらつきがある ・地方ではマッチングが難しい |
即日採用などを行なっているケースも多く、一時的な欠員の埋め合わせなどに利用できる点はアルバイトマッチングアプリのメリットです。
一方、選考なしの即日採用では応募者の能力や人柄がわからず、うまく戦力になるかどうかは運次第という面もあります。また、都心部では一定の利用者がいるものの、地方では利用者が少なくマッチングしづらいでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、採用ページなどの自社サイトを指します。自社が管理するメディア上で、働く魅力や職場の様子などさまざまな情報を発信し、求職者の共感を得ることで人材の採用につなげます。
オウンドメディアによるアルバイト募集のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用コストがかからない ・自由に情報を発信できる ・職場に合う人材が見つかりやすい |
デメリット | ・情報発信に手間がかかる ・効果が出るまでに時間がかかる |
自社メディアであるため、運用にはコストがかかりません。また、他社の媒体では掲載する情報量に制限がある場合もありますが、自社メディアなら動画や画像もまじえて自由に発信できます。リアルな情報を届けることで、職場にマッチする人材も見つかりやすくなります。
一方で、日常的に情報発信するには手間がかかる点や、効果が出るまでに時間がかかる点はデメリットです。
SNS
SNSも、オウンドメディアと同様に自社のSNSアカウントを使って情報を発信し、人材の獲得につなげる方法です。日頃から自社の魅力や職場の様子を発信することで、「こんな環境で働いてみたい」という仲間が集まりやすくなります。
SNSをアルバイト採用に活用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用コストがかからない ・自由に情報を発信できる ・職場に合う人材が見つかりやすい ・情報の拡散力が高い ・若年層に届きやすい |
デメリット | ・情報発信に手間がかかる ・効果が出るまでに時間がかかる ・炎上リスクがある |
主なメリット・デメリットはオウンドメディアと変わりませんが、特徴的なのは情報拡散力の高さでしょう。よいコンテンツを投稿すれば、短期間で爆発的な広がりを見せることもあります。また、SNSのメインユーザーである若年層に届きやすい点もメリットです。
一方、不適切な投稿をすれば炎上によって本業にも影響が出かねない点は注意が必要です。
ターゲティング広告
ターゲティング広告とは、インターネットユーザー個々人の属性に合わせ、ターゲットを絞って広告を配信する手法です。求人募集においては、特に「リターゲティング」を使います。インターネット上で求人情報を閲覧していたもののサイトから離脱したという人に対し、別のサイトを閲覧している際に広告を掲載することで「あ、そういえばこの求人が気になっていたんだった」と思い出させる効果があります。
ターゲティング広告を利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・求人に興味を持った人を逃しにくい ・低い予算から開始できる |
デメリット | ・まず求人を見てもらう必要がある |
すでに自社の求人に興味を持った人に対し、ピンポイントで再アプローチできる点が最大のメリットでしょう。また大規模に広告を掲載するわけではないため、大きな予算は必要ありません。
一方で、そもそも自社の求人情報を閲覧した人数が少なければ、広告配信の数も限られる点はデメリットです。
外国人紹介サービス
外国人紹介サービスは、海外からの留学生や日本の定住・永住ビザを持つ外国人を働き手として紹介するサービスです。日本人の人口は若年層を中心に減り続けているため、日本に住む外国人を採用する動きが広がっています。
外国人紹介サービスを利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | ・採用ターゲットが広がる ・人材の多様化につながる |
デメリット | ・日本語能力にバラつきがある ・利用できる地域に偏りがある |
外国人を採用ターゲットに含めることで、日本人だけを対象とするよりも人手を集めやすくなります。また、ダイバーシティが重視される現代社会において、人材の多様化につながるのもメリットです。
一方、外国人の間でも日本語の運用能力には大きなバラつきがある点には注意が必要でしょう。場合によっては、顧客の話す内容がうまく聞き取れないといったケースも出てきます。また外国人がまとまって居住している地域は限られているため、採用したいエリアではサービスを利用できない可能性もあります。
アルバイト募集の効率を高めるためのポイント
ここまで「定番」と「最先端」の採用手法を紹介してきましたが、重要なのは採用効率を高めるために工夫を重ねることです。
採用ターゲットを明確にする
まず、自社の職場が求める人材はどのような特徴を持っているか、採用ターゲットを明確にすることが大切です。学生や主婦など、ターゲットによって求人募集の最適な方法は異なります。
主婦やシニア層をターゲットとするなら、ポスティングや折り込みチラシは一定の効果があるでしょう。しかし、学生をターゲットとするなら学校内の掲示やスタッフからの紹介に注力したほうが効果を見込めます。
アルバイトの採用活動を最適化するためには、まずターゲットの属性をクリアにする必要があります。
最適な募集方法を選ぶ
採用ターゲットを絞り込めたら、そのターゲットに効率よくアプローチできる方法を選びます。ただし、予算や労力、緊急度も含めて検討する必要がある点には注意しましょう。
例えば、オウンドメディアやSNSは採用コストもかからず自社にマッチした人材を見つけやすい魅力的な募集方法です。しかし、投稿内容の作成に労力がかかりすぎたり、成果が出るまでに時間がかかったりといった致命的な欠点もあります。
現実的には、定番の方法として求人サイトへの広告掲載を軸としつつ、新たな募集方法を少しずつ取り入れるのがよいといえるでしょう。「それではあまり変わらないのでは?」と感じるかもしれませんが、求人サイトへの広告掲載という定番の手法でも、最新のツールやシステムを活用することでコストパフォーマンスを高めることは十分可能です。具体的な方法は、次の見出しで詳しく解説します。
費用対効果・効率を高める
少子高齢化に伴う人手不足により、どの募集方法でも採用は難しくなっているのが現状です。限られた人手・予算内で採用基準にマッチした人材を集めるためには、費用対効果・効率を高める必要があります。
例えば、求人サイトでの広告掲載はコストが高騰しているほか、複数媒体に出稿すると管理が煩雑になってしまいます。そのため、費用対効果や採用効率を高める工夫が必要だといえるでしょう。具体的には、採用管理システムを使うことで以下のように効率・精度を高められます。
- さまざまな求人媒体からの応募者データを一元管理する
- システム上でSMSを使って応募者にコンタクトすることでスピーディーな対応を可能にする
- 媒体別の広告効果を測定することで効果の高い媒体だけに絞り込む
せっかく応募が入っても、返信に時間がかかれば応募者はほかの求人案件に流れてしまう可能性が高いです。システム上から状況を一括管理し、スピーディーにフォローすれば、同じ労力・予算のなかでも効率的な採用活動ができます。
まとめ
本記事では、アルバイト募集について定番の方法から最先端の方法まで、幅広く紹介しました。
最先端の募集方法は魅力的なものが多いですが、そのぶん時間がかかったり人材の質がバラついていたりと懸念もあります。引き続き広く利用されている求人サイトでの募集を効率化・改善しながら、徐々に新しい手法を取り入れていくのがよいでしょう。
人材採用業務のお困りごとをまるっとお任せできる統合型採用管理システム「ビズプラ採用管理」なら、主要な求人検索エンジン(indeedや求人ボックス、スタンバイ)へのデータフィード、さまざまな求人媒体の応募者データの自動取り込み・一元管理、求人媒体ごとの広告効果測定、SMSによる応募者へのスピーディーな対応などが可能なため、貴重な人材を逃しにくくなります。
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- 95%以上の求人メディアに対応した応募者取り込み
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