飲食店でアルバイトを採用したいが、応募が来ないと悩んでいませんか?
厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況(令和5年2月分)」を見ても、有効求人倍率は飲食物調理が3.01倍、接客・給仕の職業が3.28倍となっています。すべての職業の有効求人倍率(1.27倍)と比べると高い数値になっており、飲食店の採用は難しくなっています。
そのため、飲食店のアルバイトを採用するノウハウについて知りたいと考える方も多いでしょう。
本記事では、飲食店の担当者が求人媒体に広告を出すポイント、アルバイトを採用できる求人媒体の特徴について解説します。
飲食店の方でアルバイトを効率的に採用したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店が求人媒体に広告を出すポイント
飲食店がアルバイトを採用するために求人媒体に広告を出す場合、以下のポイントがあります。
- 自社の人材にマッチした求人媒体を使う
- 採用したい人物が応募したくなる条件を設定する
- 採用コストや緊急度も踏まえて求人媒体を決める
- 従業員からの紹介も活用する
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
自社の人材にマッチした求人媒体を使う
求人広告を出す際は自社の人材にマッチした求人媒体を使う必要があります。なぜなら、求人媒体によって、業種・職種・年齢層などの得意分野が異なるからです。
つまり、より自社の求めている人材が多く利用している求人媒体を選ぶ必要があります。
たとえば、10代〜20代の学生やフリーター層を募集したいのであれば、マイナビバイト、バイトル、フロムエーナビといった若年層の登録が多い求人媒体を利用した方が、多くの応募が集まります。
一方で、40〜50代の主婦層やシニア層を募集したい場合は、イーアイデムやシフトワークスで募集した方が、多くの応募が集まりやすいでしょう。
このように、自社の募集したい人材が多く登録している求人媒体を選ぶべきです。また、複数の求人媒体を併用して効果があるか確認しても良いでしょう。
採用したい人物が応募したくなる条件を設定する
飲食店の場合、有効求人倍率が3倍以上あることからも、求人を出せば必ず応募が集まる状況ではありません。
多くの人はより良い条件を提示している飲食店で働きたいと考えるため、可能な範囲で採用したい人物が応募したくなるような条件を設定する必要があります。
- 時給が高いか
- 働く時間を選べるか
- 髪型や服装が自由か
- 長時間勤務が可能か
そして、重要なのは自社の求めているアルバイトがどの条件を優先しているかを把握することです。
株式会社リクルートジョブズリサーチセンターが発表した「求職者の動向・意識調査2021基本報告書」で 仕事を探した時の重視点(絶対条件)を見てみましょう。
アルバイト・パートは、勤務日数、勤務地、勤務時間帯がいずれも50%代で、給与を重視する人は33.2%です。
専業主婦の場合、上記3つの条件を求める人の割合は7割前後まで上昇しています。一方で給与を優先する人は22.2%とアルバイト・パートよりも10%以上低くなります。
自社の求めている人物がどのような条件を重視しているのかを把握した上で求人条件を決定しましょう。
採用コストや緊急度も踏まえて求人媒体を決める
一般的にイメージしやすい求人サイトや求人誌に掲載する方法が、必ずしも自社に合った募集方法とは限りません。
求人サイトや求人誌への掲載料を支払うのが難しい場合や掲載しても効果を実感できない場合は、大学・専門学校で求人を募集した方が、効率的にアルバイトを採用できるケースもあります。
一方で、コストをかけてでもすぐに大量の人数を集めたい場合は求人サイトや求人誌、実績が経験が豊富な人であれば人材紹介や人材派遣などに求人を出すことも検討しましょう。
利用者の多い求人媒体だけでなく、かけられる採用コストやアルバイトを集める期限も踏まえて、求人媒体を探すのをおすすめします。
従業員からの紹介も活用する
アルバイトを採用する方法として、近年注目を浴びているのが「リファラル採用」と呼ばれる従業員からの紹介です。
一般的な募集方法の場合、約束通りに面接に来ないケースや内定を出しても断られたりするケースが珍しくありません。
しかし、従業員からの紹介で面接に来る人は、紹介してくれた友人や知人の顔をつぶすことになるような行動はしません。連絡がつかなくなった、面接をドタキャンする、内定したのに職場に来ない等のようなことほぼ無いです。
採用後も、早く職場になじみやすいため、早期離職されるリスクを減らすことができます。紹介で入社した場合は定着率が高いのです。
従業員らの紹介による募集方法は、求人媒体からの応募が少ない、定着率が悪いといった悩みを抱えている場合に効果的な方法です。
リファラル採用(紹介による採用)についてはこちらの記事に詳しく掲載しています。
ぜひ御覧ください。
→アルバイトはリファラル採用がおすすめ?メリット・デメリットや導入時の課題を解説
→アルバイトの採用率を上げるコツ|面接参加率・採用率が高い「リファラル採用」も紹介
→アルバイトが人手不足になる原因と解決策|採用率・定着率が高い「リファラル採用」についても紹介!
飲食店のアルバイトを採用できる求人媒体の特徴
飲食店のアルバイトを募集する際に、求人媒体が多すぎて選び方がわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで、飲食店のアルバイトを採用できる各求人媒体の特徴について解説します。
- 人材紹介会社・人材派遣会社を利用する
- 総合求人サイト
- 飲食業界に特化した求人サービス
- 求人誌
- 求人検索エンジン
- ハローワーク
- ポスター
- 大学や専門学校への求人依頼
各求人媒体のメリットやデメリット、費用などを順番に見ていきましょう。
人材紹介会社・人材派遣会社を利用する
人材紹介会社・人材派遣会社は、経験豊富で即戦力となるアルバイトを採用する際に適している求人方法です。
人材紹介会社の場合、飲食業界に精通した担当者から紹介された人材と面談した上で採用するか決めます。成果報酬となるため、紹介されなかった場合は費用がかかりません。
しかし、費用は年収の3割程度と高額になりやすいので注意が必要です。
人材派遣会社の場合は、派遣会社が人材を雇用する形となるため、採用コストがかからない、労務管理の手間が必要ないなどのメリットがあります。
加えて、スポットでの派遣など長期契約以外の希望に添った募集もできるため、店舗の忙しさに応じて人件費を調整しやすくなるでしょう。
ただし、アルバイトと直接雇用契約を結んでいる訳ではないため、労働時間や雇用契約の内容を勝手に変更することはできません。雇用契約書に定めていない業務を依頼するのも違反行為となるので注意が必要です。
総合求人サイト
総合求人サイトは、バイトルやマイナビバイトなど飲食店以外の求人も含めて掲載しているサイトです。
幅広い年齢や地域に対応しているため、登録者が多く、応募者を集めやすいのが最大のメリットです。
未経験者を採用したい場合や急遽バイトが必要になった場合でもスムーズに採用できたり、募集ページについて担当者からアドバイスをもらったりできます。
ただし、総合求人サイトにも以下のようなデメリットがあります。
- 応募がなくても費用がかかるケースもある
- 競合が多いのでページを見てくれる人が少ないケースがある
総合求人サイトでは、掲載期間と掲載サイズに応じて費用がかかる掲載課金型と応募や採用の成果に応じて費用が発生する成果報酬型があります。
このうち掲載課金型の求人サイトでは、採用の成果がゼロでも掲載費用を支払わなければなりません。
また、大手の求人サイトは掲載している企業数が多いので、多くの求職者が自店舗のページまでたどり着けないケースもあります。
すべての飲食店が総合求人サイトに合っているとは限らないので注意が必要です。
飲食業界に特化した求人サービス
飲食業界に特化した求人サイトを提供している会社もあります。有名なサービスはグルメキャリー、クックビズなどがあり、登録者の多くが飲食業界経験者です。
料理長候補などの即戦力を求める場合やオープニングスタッフの募集をしたい場合でも利用しやすいサービスです。
また、掲載可能な求人数の上限がないサービスを利用した場合、追加料金なしで複数店舗での募集ができます。
一方で、総合求人サイトに比べると、登録者は多くありません。特に地方によっては、登録者自体が少ない傾向があります。費用は数万円から30万円前後と求人ページの検索順位や掲載できる写真の枚数などによって変わります。
費用面に不安がある方は、アルバイト・パートの求人広告の掲載費用が正社員よりも安く設定されている求人サイトを選びましょう。
求人誌
街中にある求人誌(フリーペーパー)は特定の地域の幅広い年齢層に対して広告を出せる求人媒体です。
求人サイトよりも掲載企業が少なく、求職者はページをめくりながらアルバイト先を探すことができるので、偶然目に入ることで応募してもらえるチャンスがあります。
加えて、その地域のコンビニや駅などで配布されるので、地域密着型の飲食店でも採用がしやすくなります。詳しい業務内容や職場の魅力などについても具体的に伝えやすいでしょう。
ただし、紙媒体であるため、掲載後に募集内容や条件の修正ができません。変更があった場合は、あらためて求人を掲載する必要があります。
さらに掲載期間が月や週で区切られているため、新しく求人を出した企業が優先的に掲載される点には注意しましょう。
求人検索エンジン
求人検索エンジンでも飲食店のアルバイトを採用できます。代表的なサービスは、indeed・求人ボックス・スタンバイなどがあります。
求人検索エンジンとは、求人情報のみが掲載されている検索エンジンのことで、求人サイトのように会員登録やログインなしに求人を探せます。無料で利用できるため、採用コストを抑えたいのであれば利用をおすすめします。
多くの人は地域と職種で求人を探しているので、飲食店のバイトを探している人に無料かつ効果的に求人情報を届けることができます。
一方で、インターネット上にある求人情報を一括で掲載するため、求職者が自社の求人を探すのが難しくなります。そのため利用者に自社の求人ページを見てもらえるように、定期的に更新して求人検索エンジンのサイト上に表示させなければなりません。
indeedへの求人掲載方法や掲載のコツについてはこちらの記事をご覧ください。
→indeedの直接投稿は効果が高い!?クローリングとの違いやメリット・デメリット、注意点を解説
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)とは厚生労働省が全国約540箇所に設置している行政機関です。
ハローワークはその地域で働きたい人を無料で採用できるため、採用コストをかけたくない飲食店でも利用しやすいです。
しかし、優秀な人材を採用するのは難しく、人口が少ない地域では応募者が集まりにくくなります。
よって、必ずしもおすすめできる求人媒体ではありません。
ポスター
店舗内や店舗の外にアルバイト募集のポスターを貼る方法は、コストがほとんどかからない募集方法です。
さらに、店舗を利用する近隣住民に対して募集ができるので、自店舗に好印象を持っているバイトを集めることができます。
一方で、知人や常連客から応募があった場合不採用にしにくい、来客数が多くない店舗では応募者自体が少ないといったデメリットもあります。
そのため、ポスターだけで集客するのではなく、ほかの方法と並行して募集を行いましょう。
ポスターでの集客のコツや効果についてはこちらの記事をご覧ください。
→意外と侮れない?アルバイト募集に張り紙を使うべき理由と効果を高めるコツ
大学や専門学校への求人依頼
学生を安定的に採用したい場合は、大学や専門学校に求人依頼を出してみましょう。
無料で数百人から数千人の学生に求人を見てもらえる可能性があるので、効率的に学生を募集できます。
さらに採用した学生がサークルつながりで後輩をバイト先として紹介してくれれば、毎年人手不足に悩むリスクは下がるでしょう。
しかし、複数の大学や専門学校で求人を出す場合は、手間や時間がかかります。店舗をよく利用する学生の所属している大学や専門学校に絞ることをおすすめします。
まとめ:飲食店のアルバイト採用は工夫が必要
飲食店でアルバイトを採用するためには、自社が求めている人材が多く登録している求人媒体で求人を出す必要があります。
そして、求職者が応募したくなるような条件の設定や求人内容を考えなければなりません。
選ぶべき求人媒体は、採用にかけられるコストや緊急度によって変わるので、工夫が必要です。
なお、飲食店のアルバイトの求人に応募があってもスムーズに対応できなければ、応募者は他社に流れ、面接を辞退される可能性が高いです。
応募者への対応や面接の予約、求人媒体の効果を測定するなど採用体制を整えることが大切です。
人材採用業務のお困りごとをまるっとお任せできる「ビズプラ採用管理」を活用すれば、応募があった際にメールやSNSで迅速に連絡が取れるので、取りこぼしを防ぐことができます。
加えて、採用チャットボットにより、応募者の希望条件をチャットで確認した上で条件に合う応募者にだけ面接予約依頼ができるので、スムーズに採用活動が可能です。
→アルバイト採用の効率化にはチャットボットがおすすめ!自動スクリーニングで手間・時間を大幅カット
さらに広告効果の測定もできるので、複数の求人広告の効果を一覧で見たり予算配分を検討したりすることも可能です。
ビズプラ採用管理では、ほかにも以下のような強みがあります。
- 約100媒体95%以上の求人広告の応募者取り込みが可能
- 応募者へのスピーディーな対応で某飲食店の面接予約率が70%達成
- Indeed、求人ボックス、スタンバイなどのデータフィードを標準装備
- 月額80,000円〜各機能を利用できる
- 業界初リファラル採用機能の搭載
- 採用のお役立ち情報をお届け
- Web面接機能搭載
無料デモも行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。