アルバイトの人手不足は、多くの現場スタッフが必要な業界・企業にとって大きな課題となっています。有料広告で募集をかけても以前ほど集まらず、せっかく採用してもなかなか定着しないと悩む企業は多いでしょう。
アルバイトが人手不足になる原因を正しく把握し、適切な対策を打たなければ状況が改善することはありません。本記事では、アルバイトの人手不足が起きる原因について網羅的に解説したうえで、採用アプローチを改善する4つの方法を紹介します。
採用率・定着率の高い採用手法「リファラル採用」についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
アルバイトの人手不足が起きる原因
ここでは、アルバイトの人手不足が起きる原因について、社会構造的な要因なども含めて解説します。
そもそもアルバイト市場に人手が不足している
現代の日本社会においては、少子高齢化による生産年齢人口の減少に伴い、社会全体で働き手が不足しています。つまり、社会構造的にアルバイトの人手不足は起きやすくなっています。
株式会社帝国データバンクが2022年に行なった調査によると、アルバイトやパートなど非正社員が不足している企業は全体の28.0%でした。全体の数字を見れば、あまり深刻な状況ではないように感じるかもしれません。しかし、アルバイトの採用人数が多い業界に絞ると、飲食店は76.6%、娯楽サービスは50.8%、飲食料品小売は49.4%、旅館・ホテルは47.6%と多くの企業が人手不足に陥っていることがわかります。
年齢別に見れば、高齢者の増加により定年後にアルバイトとして働く人は増えていますが、それでも若者世代の人口減少はアルバイト市場に大きな影響を与えています。従来どおりの採用アプローチを続けていても、期待した人数を集めることは難しいといえるでしょう。
アルバイトを募集しても応募が来ない
社会構造的に人手不足が起きているなか、必要な人数を集めるためには企業による採用アプローチを改善する必要があります。
まず、アルバイト募集の方法や内容がうまくターゲット層に合っていない場合、せっかくコストをかけて募集広告を掲載しても期待したほど応募は来ないでしょう。
以下、2つのパターンに分けて解説します。
募集内容が魅力的でない
1つは、広告の掲載内容に魅力を感じてもらえていないケースです。
賃金や職場の雰囲気、福利厚生、シフトの柔軟性など、自社で働く魅力を洗い出してうまく訴求しなければ、ほかの求人案件と比較して興味を持ってもらえることはありません。
アルバイトの募集においては、もちろん時給がもっとも重要な要素ではありますが、その他の要素を職場に求める働き手も少なくありません。同じ時給であれば、柔軟にシフトを組んでもらえたり、職場の雰囲気がよさそうだったりとプラスの要素があるほうが応募の可能性が上がります。
求人媒体が適切でない
もう1つは、ターゲットとする層にマッチした媒体を選べているかという点です。
アルバイトの募集においては、複数の求人媒体に広告を掲載してパフォーマンスを比較し、徐々に絞り込んでいくのが理想です。
求人媒体によって広告を見る層は大きく異なります。数字ベースで自社の採用に合う媒体を導き出し、集中的に広告掲載することで応募が集まりやすくなります。
応募者の採用率が低い
せっかく応募が集まっても、その後の採用につながらなければ意味がありません。例えば、以下のような理由で採用に至らない場合があります。
- そもそも面接に来ない
- 求める人物像とマッチしなかった
- 業務内容や勤務条件に誤解があった
これらのケースは、求人広告の内容をよく読んでいない応募者に原因があると考えてしまいがちです。しかし企業側でも、広告に条件を明記することで応募前にミスマッチに気づいてもらったり、リマインドによって面接の参加漏れを防いだりといった対策が可能です。
アルバイトが定着しない
アルバイトの採用においては、採用後の定着率も重要です。採用したアルバイトがすぐに辞める状況が続けば、どれだけ採用しても人手不足は解消されません。以下4つのケースに分けて解説します
シフトが合わなくなった
採用後に勤務を開始したものの、学業や家庭の都合と合わないことがわかり、辞めてしまうケースです。採用側としては「事前に確認したうえで応募すべき」と言いたいところですが、残念ながら採用後に発覚することが少なくありません。
募集や面接の時点で許容できるシフト条件を明確に示し、条件に合う応募者だけを採用するのが理想です。
募集内容と実際の業務にギャップがあった
勤務開始後、想定していた業務内容とちがったとの理由で辞めてしまうケースも多いです。例えば、ホールとしての勤務を期待して応募したものの、実際には調理場スタッフとしてのシフトが多いといった場合です。そのほか、想定以上に業務の負荷が大きい場合なども挙げられます。
認識のギャップを防ぐには、募集広告上でよく見せすぎないこと、採用前の面接時点でしっかり説明することなどが大切です。
馴染みにくい現場になっている
既存スタッフ同士で一体感ができてしまっており、新規スタッフが馴染みにくい環境になっているケースも少なくありません。職場のメンバーの属性(性別や年齢など)が想像と違っている場合なども、ギャップを感じて辞めてしまう場合があります。
どのようなメンバーが多いのか広告や面接のなかで説明するとともに、採用直後は店長やリーダーが積極的に声をかけるなどの工夫が必要です。
業務についていけなかった
求められる業務のレベルが高く、うまく対応できないケースもあります。教えられた業務をこなせず店長や先輩から叱られてばかりいれば、当事者としては辞めてしまいたくなるものです。
マニュアルや研修を充実させるなど、新規スタッフがスムーズに業務を覚えるための仕組み作りが必要になります
アルバイトの人手不足を解消する4つの方法
ここまで、アルバイトの人手不足が発生する原因を紹介してきました。社会構造的な要因は企業努力では解消できませんが、採用のアプローチにおいてはさまざまな工夫が可能です。
特に「リファラル採用」は従来の有料広告による募集とは異なるアプローチであるため、ぜひ検討したい選択肢だといえます。
募集媒体の効果や実績をきちんと見直す
有料広告による募集を増やすためには、限られた予算のなかで広告効果を最大限引き出す取り組みが不可欠です。
具体的には、求人媒体ごとの費用対効果を見極めることが大切になります。求人媒体には、それぞれ広告を見に来るユーザーの特徴に違いがあります。どの求人媒体が自社の採用にマッチしているかは、実際に募集をかけてみなければ正確には判断できません。
しかし、各媒体の状況をそれぞれまとめるのは大きな手間がかかるため、仕組み化するのがおすすめです。採用管理システムを使えば、複数の求人媒体における広告パフォーマンスを一括管理し、容易に比較できます。
募集媒体に掲載している内容を見直す
また、広告に記載する募集内容の見直しも重要です。ターゲット層に響く見せ方になっているか、改めて整理してみましょう。
例えば、大学生であれば「大学生のアルバイト仲間多数!」、主婦であれば「家事・育児の都合に合わせてシフト調整可能」といった文言が後押しになる可能性が高いです。募集のターゲットとする層に合わせて、広告内容を再検討してみてください。
ただし、実情とマッチしない訴求は採用後のトラブルにつながりやすいため注意が必要です。シフトの条件など、ゆずれない部分は募集広告上で明記しておきましょう。
職場環境を見直す
採用後の定着率を高めるには、職場環境の見直しが重要です。例えば、以下のような対策が挙げられます。
- マニュアルや研修を充実させる
- スタッフ限定の割引など福利厚生を充実させる
- 採用直後は店長・リーダーがコミュニケーションをサポートする
業務についていけないと感じたり、職場で疎外感を感じてしまったりすれば、早期離職につながります。採用したアルバイトスタッフの3ヶ月後定着率を数字として可視化し、想定以上に高い場合は対策を検討したほうがよいでしょう。
採用率・定着率の高いリファラル採用を導入する
従来の有料広告をベースとした採用手法でも、本記事で紹介した対策によって改善は可能です。しかし、採用率や定着率を大きく高めたい場合は、採用手法から見直してみましょう。
近年注目されているのが、既存スタッフから友人や知人を紹介してもらう「リファラル採用」です。業務内容や職場の雰囲気だけでなく、応募者の性格や経歴も把握した既存スタッフの紹介だからこそ、採用率やその後の定着率が高くなります。
リファラル採用を導入したパチンコホール「マルハン」では、従来の採用方法と比較して面接参加率が67%→90%ときわめて高く、採用3ヶ月後の定着率も約20%高いという結果になりました。
株式会社マルハンの成功事例は以下の動画でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
リファラル採用のデメリットとしては、「紹介」がベースであるため情報管理ややりとりに手間がかかる点が挙げられます。そのため、リファラル採用に対応した採用管理システムで仕組み化・効率化を図るのがおすすめです。
まとめ
本記事では、アルバイトの人手不足が起きる原因を網羅的に解説したうえで、解決策を4つ紹介しました。人手不足を抜本的に改善したい場合は、既存の有料広告の出稿先や出稿内容を見直すとともに、リファラル採用などの新たなアプローチを取り入れるのがおすすめです。
人材採用業務のお困りごとをまるっとお任せできる統合型採用管理システム「ビズプラ採用管理」では、以下のとおり簡単にリファラル採用を始められる機能を備えています。
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また、リファラル採用だけでなく採用管理システムとして以下のような点を強みとしています。
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